「靖国神社の韓国人合祀取下げ等を求める決議案」提出記者会見

日時:2004年12月7日 9:00
場所:国会記者室(記者会見場)
記者会見参加者:カン・ギジョン、カン・チャンイル、キム・ウォヌン、キム・テホン、ユ・ギフン、イ・ヨンスン、イム・ジョンイン議員
決議案共同発議者:79人の与野党議員

《記者会見文》

  まもなくやってくる2005年は乙巳条約100周年、解放60周年、韓日協定40周年を迎える重要な年である。2005年を望ましい韓日関係定立の年にするために私たち政治圏が努力すべきである。

 韓日関係を見ると、傍目には多くの交流がなされており21世紀の同伴者の関係が論議されている。しかし実際は両国間の誤った過去に対する正しい清算作業がなされておらず、不信と感情的な澱が残っている。

 今日、私たちは2005年を迎えるにあたり、韓日の過去清算の最初の仕事として靖国神社の韓国人合祀取下げ等を求める決議案を与野党議員79人の共同発議として国会に提出した。

 明日12月8日、太平洋戦争勃発63周年を迎え、南北朝鮮、日本、中国、フィリピン、アメリカなど7カ国でそれぞれ日帝被害者問題をはじめとする日本の過去清算を求める国際連帯協議会の記者会見が予定されている。

 小泉首相は今年1月1日も靖国神社の参拝を強行しており、これ以上日本の首相の神社参拝がないことを期待し、決議案を提出するものである。

 

靖国神社の韓国人合祀取下げおよび
日本閣僚の靖国神社参拝中止を求める大韓民国国会議決議案


議案番号

発議年月日: 2004.12.7/発議者: (合計79人)

カン・ギジョン、カン・チャンイル、カン・ヘスク、カン・ギガプ、コ・ジンファ
クォン・ヨンギル、クォン・オウル、キム・ギソク、キム・ドンチョル、キム・メンゴン
キム・ウナム、キム・ヨンチュン、キム・ウォヌン、キム・ジェユン、キム・ジェホン
キム・テホン、キム・ホンイル、キム・ヒソン、ナム・ギョンピル、ノ・ヒョンソン
ノ・フェチャン、ムン・ビョンホ、ミン・ビョンドゥ、タン・ビョンホ、パク・ギチュン
パク・チャンソク、ペ・イルト、ペク・ウォヌ、ポク・ギウァン、ムン・ハジン
ソ・ガブォン、ソン・ヨンギル、シン・ギナム、シン・ジュンシク、シム・サンジョン
シン・ハギョン、シムジェドク、アン・ミンソク、ヤン・ヒョンイル、ヤン・スンジョ
ヨム・ドンヨン、オ・ヨンシク、ウ・ウォンシク、ウ・ユングン、ウ・ジェハン
ウォン・ヘヨン、イ・ギョンスク、ウォン・ヒリョン、ユ・ギフン、ユ・ソンホ
ユ・インテ、ユ・ジェゴン、ユ・スンヒ、イ・ギウ、イ・モッキ
イ・サンナク、イ・サンヨル、イ・シジョン、イ・ファヨン、イ・ヨンスン
イ・イニョン、イ・ホウン、イム・ジョンソク、イム・ジョンイン、チャン・ヒャンスク
チョン・ソンホ、チョン・チョンネ、チェ・ジョンギル、チョ・ギョンテ、チョ・ベスク
チョ・ソンネ、チョ・スンス、チェ・ギュシク、チェ・スニョン、チェ・ヨンギュ
チェ・ジェソン、チョン・ヨンセ、ヒョン・エジャ、ホン・ミヨン

主文
 
 大韓民国国会は日帝の侵略戦争に強制的に動員され犠牲となった韓国人を、その遺族にはいかなる事実も知らせないまま侵略戦争の首謀者や積極的に参加した者と一緒に靖国神社に合祀したとの事実に深い遺憾を表し、これに関連する遺族の意思により日本政府が合祀取下げに積極的に踏み出すことを求める。

 大韓民国国会は小泉純一郎首相と日本の閣僚が侵略戦争を挑発したA級戦犯を軍神として崇めている靖国神社を毎年参拝しており、今後も参拝を続けていくとの意思を明らかにしていることに対し深い憂慮と遺憾を表する。大韓民国国会は村山富一首相が不幸な過去史に対する謝罪と反省を表明してから回復に向かっていた韓日関係が日本の首脳部の靖国神社参拝により毀損されており韓日関係の未来のためにも決して望ましくない点を指摘し、靖国神社参拝を中止することを丁重に求める。

 大韓民国国会は日本政府が両国の首脳会談を通して持続的に明らかにしてきた「不幸な過去史清算と未来指向の韓日関係」の精神にのっとり、過去の侵略戦争を美化するなど日本国内での歴史歪曲の動きに賢明な対処をすることを求める。

 大韓民国国会は韓国政府が先頭に立ち、靖国神社の韓国人合祀取下げ問題を解決する一方、日本の首相や閣僚の靖国神社公式参拝が中止されるような措置をとること強く求める。


提案理由
 
  1905年に大韓民国の外交権が剥奪され、1910年ついに日本が韓国を併合してから、1919年三一運動などで表出した韓国人の独立意志をくじくために日帝は多角的な皇民化政策を繰り広げた。特に皇国臣民の誓詞の朗読を強要し、全国に神社を建立して参拝と宮城遥拝を強制し、神社参拝を拒否した者に投獄、拷問、虐殺の蛮行をはたらいた。

 靖国神社は過去、日本の侵略戦争だった太平洋戦争を「大東亜戦争」として美化しており、侵略戦争の主犯を「昭和殉難者」と称え、軍神として崇めるなど軍国主義的性格を捨てないでいる。

  靖国神社は韓国人犠牲者の遺族の意思を聞きもせずに無断で21,181人の韓国人をA級戦犯と一緒に合祀しておきながら、これを取り下げてほしいとの遺族の要求を言下に拒否している。

  さらに小泉純一郎首相は2001年の執権以来、靖国神社を毎年参拝してきており、今後も参拝を続ける意志を表明している。

  これに対し中国は3年以上も首脳会談を中断し、新たに出帆した胡錦濤主席は就任の一声で小泉首相の相次ぐ靖国神社参拝を強く非難しており、日本の国連安保理常任理事国入りにも反対している。

  これに対し韓国政府は遺憾にも外交的修辞で対応するのみで問題の本質に対する認識も解決のための方策も整えられないまま今日に至っている。

  靖国神社の韓国人無断合祀問題と日本の首相の靖国神社公式参拝をめぐる問題を総合的に眺め、これに速やかな解決をもとめるために国民の総意を集め国会に決議案を提案するものである。